ネクタイは何本必要か

2011.07.16

少なくとも何本のネクタイを用意しておくべきか。もちろん多ければ多いほど良いということは言うまでもないでしょう。さらには個人差もありますから、一方的に何本持つべしと決めつけるのは無意味であるかもしれません。でもここであえて、最低三本のネクタイを持つべきだと申し上げます。ではなぜ三本なのか。三本のネクタイを交互に使えば、約二日間は一本のネクタイを休ませることができるからです。もっと別の言い方をするなら、量より質を考えるべきだと強調したいのです。安手のネクタイを十本持つよりも、同じ予算で上質のネクタイを三本持つほうが、はるかに賢い選択となるでしょう。安価なネクタイは結び目がゆるみやすい。だからどうしても強く結ぶ結果となり、生地が傷みやすいのです。つまり、良質であればあるほどゆるやかに結んでなお、ゆるみにくいのです。ゆるやかに結んで結び目が保てるということは、ソフトな、美しい仕上がりになるわけです。そしてまた、ゆるやかに結ばれたネクタイは休ませることによって、回復が早い。つまりネクタイは少なくとも三本あれば良い、というのは必ずしも強がりではないのです。では、良質のネクタイとは何か。これは、上質の絹地が使われているもの、ということになります。あらゆる布地と同じように、自分の指先で触ってみて、その良し悪しを判断する以外に方法はありません。でも何百本か、何年開か、ずっと触り続けていると必ず分かるようになります。時に、両端を左右の手で引っ張ってみる方法もあります。もしこれで生地の表面がよじれなければ、正しく裁断されていることの目安になります。

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