収益還元法には事業家的発想が必要

2012.01.23

ビル不況がこれから本格化し、都心部商業用地の地価が、その収益性の悪化につれて下落していくとき、その評価はますます複雑化し計量化しにくい面も多く出てくる。住宅用地と基本的に違うのは、商業用地で事業計画を立てる場合、これまでのやり方では収益計算ができないという点にある。住宅用地なら、個人が買う場合は別として、分譲住宅・マンションの開発事業を企画するにしても、これまでの考え方の延長でよい。高くて売れないことがわかったから、一次取得者向けに集中して、空前の活況を呈している。

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商業用地は気の毒なことに、バブル期の事業計画が、いまになって完成しだしかことに悲劇の原因がある。採算が取れなくなってから、供給過剰の市場に投げ出されたのである。不良債権化するのも当然の運命だ。こうした状況下で、今後の商業用地の評価を考えると、必然的に発想の転換が必要となってくる。商業用地の評価では、対象物件の地域的要因、個別的要因のほかに。経済的要因を加える発想がポイントになる。教科書通りの評価項目の他に、事業家としての感覚が要求される。これはたしかに鑑定評価者の仕事ではないかもしれない。評価書は企画書ではないからだ。しかし、買手の立場から、当該地域の顕在的な経済的要因を指摘できるはずだ。